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母という呪縛 娘という牢獄  著:齊藤彩

ノンフィクション
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深夜3時42分。

母を殺した娘は、ツイッターに

「モンスターを倒した。これで一安心だ。」

と投稿した。

18文字の投稿は、その意味するところを誰にも悟られないまま、放置されていた。

2018年3月10日、土曜日の昼下がり。

滋賀県、琵琶湖の南側の野洲川南流河川敷で、両手、両足、頭部のない、体幹部だけの人の遺体が発見された。

遺体は激しく腐敗して悪臭を放っており、多数のトンビが群がっているところを、通りかかった住民が目に止めたのである。

滋賀県警守山署が身元の特定にあたったが、遺体の損傷が激しく、捜査は難航した。

周辺の聞き込みを進めるうち、最近になってその姿が見えなくなっている女性がいることが判明し、家族とのDNA鑑定から、ようやく身元が判明した。

髙崎妙子、58歳。

遺体が発見された河川敷から徒歩数分の一軒家に暮らす女性だった。

夫とは20年以上前に別居し、長年にわたって31歳の娘・あかりと二人暮らしだった。

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